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当て書き 並木塔子さんへの台本原型

「奥さんという愛人」 「すみません。」 玄関のドアを開けると理想的な女性が立っていた。 「隣に引っ越してきた者です。子供がいるのでいろいろとご迷惑をおかけするかもしれませんが気をつけますので。」 後ろに立っている旦那は冴えない男だった。 薄化粧だが美人の奥さんは笑顔で手拭いを手渡してきた。 「すみません、ご迷惑でしょ。こいつ田舎の出身なので、どうしても近所に挨拶をって…」 すぐにこの場を立ち去り...

並木塔子のための物語 その一

「弁当屋のお姉さん。」   それほど良い人生じゃなかった。それでもなんとか頑張っているのは弁当屋の彼女に逢えるからだ。 いつも笑顔で僕みたいなものにも優しく接してくれる。 「お仕事、お疲れ様でした。今日は何弁当にしますか?」 給料日前なので、少し恥ずかしかったが「のり弁」とぶっきらぼうに応えた。 「少々、待ちください。」 まぁ彼女にとってはマニュアル通りの対応なんだろうけど、俺は妄想の中で美人...